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税理士の経営・財産・相続トピックスVol.088「長期、積立、分散」

新しいチャレンジ

日本経営ウイル税理士法人
代表社員税理士 丹羽修二

「長期、積立、分散」はどこかで聞いたような気がする言葉です。投資の基本だったり、投資の初心者にわかりやすい言葉ですね。

毎月、少しずつ自分のお金を出して、いくつかに分けて続ける。積立投資を始めたことを忘れるくらいに日常的に継続する。ドルコスト平均法につながるものです。すぐに結果を出そうとするのではなく長期の考え方です。

その逆は、「短期で、一発で、1つだけ」、一発逆転狙いということです。しかし、すぐにいい事を期待してもそうはなりません。それではギャンブルと一緒です。

さて、経営計画においても同様のことが言えます。一発逆転狙い、ひと山当てる、といった計画では、貸借対照表は良くなりません。一発逆転狙いは、一発アウトのリスクを大きく含んでいます。ですので、一発逆転の計画は信用されません。

事業における人脈創りはどうでしょうか。苦しい時に頼りになる人、チャンスの時に協力を得られる人、それらの方々は人脈でしょう。

でも、都合のいい時だけすぐに素晴らしい人脈が出来上がることはありません。組織の外でも、組織の中でも、同じです。

組織の中でも外でも、日頃からどんな付き合い方を続けているのか、何を与え続けているのか、特定の人や組織に頼りきっていないか。いざという時に頼りになる関係を創るには時間と貢献が必要です。

始めたことがすぐに成果になることはありません。新規事業、研究開発、人脈、採用、育成、事業。いい時も、そして悪い時も、継続して同時並行で。その見極めも重要な経営の意思決定です。

事業への「投資」の基本が「長期、積立、分散」であれば、事業そのものも「長期、積立、分散」の考え方が必要です。成功するのに時間と貢献が必要なのであれば、常に新しい事を始め続けることが、成功が続くためのチャレンジとなります。

この2021年のスタートに、個人として、組織として、地域として、国家として、どんな新しいチャレンジを継続して創造できるか。毎年のチャレンジに取り組んでまいりたいと存じます。

2021年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

2021年1月1日

日本経営ウイル税理士法人
代表社員税理士 丹羽修二

本稿は掲載時点の情報に基づき、一般的なコメントを述べたものです。実際の税務・経営の判断は個別具体的に検討する必要がありますので、税理士など専門家にご相談の上ご判断ください。本稿をもとに意思決定され、直接又は間接に損害を蒙られたとしても、一切の責任は負いかねます。

  • 事業形態 事業・国際税務
  • 種別 トピックス

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